40年ぶりの夜の街並みとジェノバの異邦人

漸く、八甲田春スキービデオ のイントロが出来上がった。まだまだこれからが大変なのだが、今年版編集方針が決まったところで取りあえず小休止。



イントロの中から紹介すると、高速バスで終点の青森市に到着したところで、武田鉄矢風に過去の記憶を回顧することとなった。思えば40年ぶりの夜の青森市街。子供の頃、駅前から続く繁華街の新町でよく遊んだものだが、白熱灯が淡く点灯するアーケード街を歩く内に昔も今も変わぬその街並みに懐かしさが込み上げてきた。そして、夜の闇とまばらなネオンサインが一層、郷愁を誘うのだった。



しかし、このような東北の北端に位置する町にも日本経済の荒波は確実に及んでいる。昔、松木屋デパートがあった跡地には15階建てのマンションが建っていた。流通革命による3次産業の構造改革とその後のバブル崩壊による不動産価値の崩落。そこを安値で買いたたく地上げ屋。日本中、至る所で眼にするお決まりの出来事によって、商業地としては一等地の跡地に住宅としてのマンションが建設される。



地元としてはちょっとした刺激になったのだろうか、商店街もこれではいけないと思ったようで、昔はなかったこんな洒落た家具屋さんが出来ていた。


画像



夜の街灯りに観ると、どこかヨーロッパの街のショーウインドーみたいに洒落て見えるが、何か記憶の中の思い出とは合わない異質なものを感ずる。
これで商売になるのかと人ごとながら心配になるところだが、きっと、デパート跡地のマンション住人目当てに繁盛しているのだろうと思うことにした。



そのウインドーを見つめている内に、ここは既に故郷とは異なる街、昔遊んだ懐かしい記憶も消え去り、どこか異境の街と化して来るのであった。まるで、旅先で迷い込んだ ジェノバの石畳が続く路地裏 のように人通りもなく、ただブランドもののショーウィンドーだけが異邦人に対しては空々しくそして煌びやかに輝いていた。

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