魔界の金曜日  内科医はトライアスラー

前回からの続き
先日、国民健保に加入した ことで特定検診の案内と膀胱癌検診の案内が送られてきた。この手の健康診断については4年前に人間ドッグに入り詳細な検診を受けていたのだが、CTスキャナーによる内臓検査や肺のレントゲン撮影、バリウムを飲む胃の撮影を始めとして血圧、血液検査、尿検査、大腸癌検査等全く異常がなかったので、5年後の60歳になるまでは然したる検査をしなくても大丈夫と安心していた。



その間、毎年、社会保険事務所から検診の案内が届いていたのだが、悪いところは無いはずと思い受診することもなかった。会社勤めのときは週5日、一日12時間以上は働きずくめで夜食事を取るのは寝る直前、おまけに週1~2回は夜の付き合いで酒を飲み、睡眠時間は4~5時間という過酷な生活を何十年も送っていたから、それに比べれば、辞めてからの生活は肉体的には健全そのものと考えていた。



それに、国保主催の検診は診断項目が血液検査の一部と検尿の一部に限られていたので、あまり役に立ちそうにないと思えたのだ。前回の歯周病検診の時だって ほんのお触り程度でものの1分くらいで検査は終わってしまい、結果も悪い箇所が在るとしか書いていなかった上、本格的な検査は有料の任意定期検診を受けるまで行われることはなかった。



しかし、折角、高額の保険料を払ったことだし、この際、こちらの内科医事情確認のためにも受診してみることにした。近くには意外とたくさんの病院があり、どこが評判良いのか判らない。そこで、例の赤提灯に行ったときに そこの奥さんに聞いてみたところ、○○総合病院は老人専科みたいになっているので、私は△△内科に行ってるわよと教えてくれた。ちなみに外科は××外科の何とか先生が評判でサッカーなどのスポーツ選手はみなそこへ行くという。


後日、教えられた△△内科へ行く。個人病院の割には待合室が広く患者もこの時期としては大勢待っている。検診の受付を済ますと直ちに尿採取が始まり、そしてその後、暫くのあいだ待合室で待っていると診察室前室に呼び込まれそこで診察室から声が掛かるまで待っているようにと言われた。



壁を見上げると沢山の額が掛かっていて、そこには石垣島トライアスロンに出た記念写真が何枚か飾ってあった。この内科の先生はトライアスラーなのだろうか、更に別の額を見ると、今年の北京オリンピック男子マラソンで優勝したワンジル選手と二人で一緒に写っている写真が誇らしげに飾ってあるではないか。一体、何者なのだろうと不審に思ったが、なんとなく話が合いそうな気もしてきて、病院の沈んだ空気の中で気持ちが和んできたのだった。



診察室に呼び込まれ心電図検査と血液を採取されたあと、丸山弁護士に似た顔立ちの先生と初めて会い、問診と血圧検査を受けた。いかにも健康そうに日焼けした先生は物腰も丁寧に説明してくれ、スポーツマンらしくなかなかに好印象だった。そして、その先生から、検尿、心電図とも特に異常なしと言われ、ほっとしたのだが、血圧がちょっとと頸を傾げられた。



最初、血圧が低すぎるのでおかしいのかと思い、実は私、昔から低血圧でと説明しようとした矢先、先生から血圧高いね、と言われてしまった。



えっ! と思い、耳を疑ったが、上が148の下が86とのことだった。4年前まではどんなにがんばっても上が120、下は70程度だったから、上も下も押しなべて20位は上がったことになる。これが、上だけ上がったのなら脈動の振幅増加で一時的なものと思われるのだが、上も下も均一に上がってしまったということは血管の弾力性能が衰え老化して硬くなってきたと言うことになってしまう。



言葉を失った私に先生は、眼科の眼底検査を受けた後、3週間後に再び来なさいと伝えたのである。その時までには全ての検診結果が出ているからと。


次回へ続く








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