テレビの超解像の前にやるべきことは

ヨドバシに行き、テレビのコーナーを見ていると、某T社の超解像モデルが展示デモを行っていた。



それは、地デジやBSデジタルのハイビジョン放送の内、低解像度(1440×1080ドット)で送られる映像を高解像度(1920×1080ドット)にアップコンバートする技術なのだが、無から有を生み出すにも等しいことには大いに興味もあったし、むかし、仕事の関係でPC画面解像度をアップするという似たような開発に関わったこともあり、懐かしくも思われたのだった。



解像度アップと一言でいえるほど、それは生やさしいことではなく、デジタルの1ドットを単純に2倍3倍する場合には、それは解像度アップとは言わず単なる拡大なのである。解像度アップとは原画の輪郭を保ったまま拡大することであり、ほとんどの場合、輪郭補正しスムーズさを保たなければならないし、色の変化も連続的に補正しなければならない。



安物デジカメのズーム機能など、レンズ系で賄いきれない高倍率領域になると、デジタル処理と称して解像度拡大している機種が多いのだが、安易な論理処理で誤魔化しているため、大抵は輪郭がぼやけ、とても実用に耐え得ないものとなっている。



テレビの場合には横方向の補正だけだから、難易度はそれほどでもないとは思うのだが、超解像と称する技術は補正後わざわざダウンスケールを行い、それを原画と比較するフィードバックループを設けていることが素晴らしい。解像度アップのアプローチとしては間違っていないと思う。



興味津々でデモ機の2分された比較画面を見つめてみたが、なにせ、老眼で乱視の老いぼれマナコには違いがよく分からない。デモ画面ではわざわざ丸いアイコンを表示しここが違うと表示しているのだが、全く違いが識別できないのである。



う~んんん、よく分からないが超解像だからチッとは映像が鮮明なのかな~~~? しかし、残念ながら違いは分からんな~~、と思いつつ、更にジッと見つめているうちに、あらぬ事に気が付いてしまった。



それは、デモ画面が切り替わり、全白表示となったとき、周辺の光量が不足し黒ずんで見えるのだった。おやと思い、子細に観察すると、やはり、中央部分に比べて周辺が沈んで見えるではないか。それは、昔、昔、20年以上も昔、技術の未熟な時代にはあった出来の悪いブラウン管テレビのような画面であり、そのような状態が最新のデジタルテレビの画面にも引き継がれていることに唖然としてしまった。



日頃、仕事や家庭でPCの液晶画面を見慣れている眼には、周辺の光量不足など論外なのである。パソコン作業では、ほとんどの場合、ホワイトペーパーを表示し、それに文章などを入れていくわけであるから、そのホワイトペーパーの色表示が不均一であったり周辺が黒ずんでいたりするならば、そのモニターは不良品として突き返されてしまうのだ。



だから、パソコン品質に慣れた眼には、テレビの画面表示輝度が不均一な状態は異様に映ってしまい、側にいたヨドバシの店員に尋ねてしまった。



これ、おかしぃんじゃない? と。
そしたら、その店員は何故か真っ赤な形相になり、どこが黒ずんでいるんですか? 私には分かりませんと、頭から湯気が上がるほどの大声で叫んだのだった。そして、客である当方の見方を必死に否定しようとしたのである。



エライ、大人げない店員だな~と思い、その店員が立ち去ったあと、その後ろ姿を見たら、ジャンパーの背中に SH*** と書いてあった。ヨドバシの店員と思って話しかけたが、実はそうではなく、メーカーから来ている販売応援員だったのだ。



なんだ、そんな訳で客の見立てを必死に否定したのかと合点がいったのだが、液晶に社運を賭けているメーカーとしては、例え他社の製品であろうと液晶の弱点とも取れる指摘を容認できなかったのだろう。販売応援員としては自発光式のプラズマには負けますとは口が裂けても言えないことではあった。



液晶方式でも画面が均一に明るくなるように作っているメーカーもあるだろうと思い、他を見てみたのだが、多かれ少なかれ、同じような傾向だった。バックライトの面積を画面サイズより相当大きく取れば解決できる問題なのだが、価格競争の激しいテレビ業界では、コストのしわ寄せがこのようなところに来ているようだ。多少の周辺光量減光など気にしないというのがテレビ業界の常識なのだろうか、パソコン文化とはエライ違う常識である。



現在使っている家のテレビは7年ほど前に変えたブラウン管方式で、画面拡大機能が壊れているのである。このような昔のテレビでも周辺光量が不足する状態は観察されないのだが、最近、NHKの営業マンが来て、オタクのマンションには衛星放送受信共聴アンテナが付いているから衛星放送受信料を払えと言ってきた。いや、うちはNHKなど見やしないし昔のテレビなので衛星放送など受信できないと言ったのだが、BSアナログは受信できるでしょうと問いつめられ、否応なく衛星受信料を払うこととなってしまったのである。引っ越しする前のマンションではBSの共聴アンテナを設置していなかったし、戸別のアンテナもCSアンテナのみを上げていたので、NHK受信料は地上波のみ払っていたのである。



そういうこともあり、今年の確定申告で 納めすぎた税金が戻ってくることもあり、それを原資として、近々、テレビを買い換えようと思っていた。



そして、その第1候補が超解像だったのである。しかし、超解像の前に、基本的とも言える画面表示能力に均一性に欠けるムラがあるとすれば、それは許せないことであった。かといって、プラズマにする気にはなれないし、その理由は消費電力が大きいの一言に尽きる。昔より大夫マシになりはしたが、それでも未だ液晶の2倍くらいは効率が悪い。更に、フルハイビジョンのプラズマ画面はいかにも薄暗く輝度が足りないとしか見えない。低解像度のプラズマの方が明らかに画面が明るいのである。これは、解像度を上げることで画素間の強度保持用リブ面積が増え、同じ画面サイズであれば発光面積が減ってしまったことに因るのだろう。プラズマと液晶を比べた場合に、プラズマドットの光方も気になる。プラズマは光が散乱し周辺のドットに濁りを与えているように思え、映像に品が無いように思われる。



そもそも、テレビを買い換える条件として、40インチ以上で、尚かつ、一人で持ち運べる重さと決めていた。部屋の広さが20畳以上ありテレビまでの距離が5m程度はあるから現在の32インチサイズでは画面が小さすぎて文字が十分に見えないのである。それに、部屋のレイアウトだって随時変更したいので、一人で持ち運べる重さはせいぜい10kg~20kgと軽ければ軽いほど良いのだ。



期末在庫一掃のためのバーゲンセールを期待し、目当てのモデルを確認しに来たのだが、期待はずれである。そこで、テレビの原点に立ち戻り、周辺光量の落ち込みが少なく映像がもっとも美しいものを探すことにした。店中の展示モデルを比較して、映像に艶と輝きがあり色彩が色濃く、尚かつ、価格も低廉で、上記条件を満たすものを探した結果、現時点ではこれがベストと言えるものが見つかった。それはモデルチェンジ間近で、メーカーも在庫一掃したいらしく、それ故、ポイントまで含めた実質的価格も1インチ当たり3,000円に近いものとなっていた。これなら、間違いないと思い、それでも念のため、ヤマダを確認しに行ったのだった。









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