魔界の金曜日  迷宮のアルハンブラ

前回からの続き
【最初から読む】
【あらすじを読む】
翌日、朝早くホテルを出発したJALバスはアルハンブラ宮殿へと急いだ。世界遺産に指定されているこの宮殿に入るためには、その切符を手に入れるために早朝から並ぶ必要があるという。世界中から観光客が押し寄せることから、JALバスと云えども、勝手が利かないということか。



宮殿近くの駐車場に着いてから、ハーフのガイドさんが切符の入手のために暫く間を空けることになった。その間、暫し休憩。指定の時間まで我々は近くのバールに入り、未だ、朝の9時過ぎだというのにワインを飲みながらスペイン特産のイベリコ豚から作られた極上生ハムを味わうのであった。



Y氏との会話:
・海外にまで来て、こんな観光地で並ぶなんて考えられないね!
・まったくそのとおり
・JALバスに乗ったから、おとなしくツアーに従っているけど、個人で回るときには絶対、こんなところまでは来ないよ
・ふんふん
・観光地の歴史遺産を観るより、街中をブラブラして異国情緒に浸る方がよっぽど好きなんだけど
・ふんふん
・街角のカフェやバールに入り、ワインを飲んで美味いものをたっぷり食う方が幸せだな
・ふんふん


などと、つまらぬ話題を云いながらグラスワインをお代わりし、天井からぶら下がっているイベリコ豚の太ももをスライスしたプロシュートに舌鼓を打つのであった。



グラナダのホテルSARAYにて早朝出発前のスナップ、ありし日のY氏。

画像




朝10時過ぎ、漸くJALバスツアーご一行様の入場が始まった。ここはアルハンブラ宮殿内にあるカルロス5世宮殿の門。

画像




カルロス5世宮殿は四角い建物なのだが、中はこのように円形の中庭となっている。まるで闘牛場のようにも思えたのだが、建築当時のヨーロッパを真似た作りなのだという。イスラムと言えどもキリスト建築を模倣することもあったのだ。文明とは何時の時代にも相互に影響しあいながら発展していくものなのだろう。

画像




有名なアラヤネスの中庭に通じる門は入場制限があり、前のグループが見終わるまで次のグループはこの広場で待つことに。それだけ、観光の人が多いという証でもある。

画像




これが、アラヤネスの中庭。この地方では貴重な水が池一面に満々と湛えられ、鏡のように輝いている。いかに当時の権力者が強い威光を発揮していたかの証左でもあろう。真向かいの城壁はメッカの方角を指しているのであろうか。

画像




池の反対側はご覧のように。丸い噴水が常時水を吹きだし池の水位を側道すれすれに保っているのであった。当時の建築技術が並はずれて優れていたことの察しが付く。

画像




建物の中にはいると、ここは多分、大使の間。壁一面のイスラム装飾と天井の彫刻に圧倒される。

画像




腰壁にはアズレージョ風タイルを張り巡らし、いかにもイスラムチックな装い。外から真夏の陽光が強く入り込んでくるが、乾いた空気と石造りの建物が中を冷たくひんやりと冷却してくれる。石造りの建物は外気の影響を受けにくく断熱性が優れているということを、古代からイスラムの人々は知っていたのであろう。
ずっと立っていると、いい加減疲れてくるのだが、彼女たちのように展示の椅子に座って記念写真を撮ってはいけないのだ。この椅子は休憩用ではないのである。

画像




次回へ続く










ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 魔界の金曜日  迷宮のアルハンブラ 俗世の時は止まる

    Excerpt: 前回からの続き: 【最初から読む】 【あらすじを読む】 JALバスの中で、イベリコ豚の生ハムについて、ハーフのガイドさんが詳しく解説してくれた。イベリコ豚の中でも野生のドングリだけを喰わせて育て.. Weblog: さよならの八甲田 racked: 2008-11-06 21:42
  • 魔界の金曜日  迷宮のアルハンブラは若返りの宮殿

    Excerpt: 前回からの続き: 【最初から読む】 【あらすじを読む】 黒豚の女王の噂はその後、どのようになったかは知らない。昔から人の噂は75日と言われるように自然と消滅したかも知れないが、スペイン王室の名誉.. Weblog: さよならの八甲田 racked: 2008-11-13 21:16